妊娠中に赤ちゃんの健康状態が気になる、心配であるという人は多たくさんいます。その中には出生前検査を早く受けたいと考えている人も少なくないですが、検査は妊娠してすぐに検査を受けられるというわけではありません。
NIPTは妊娠中に胎児の疾患について採血で簡単に調べることができる出生前検査ですが、NIPTはいつから行うことができるのでしょうか。またいつ行うことが推奨されているのでしょうか。
NIPTを受けることができる時期
NIPTは出生前検査の1つで妊娠10週以降受けることができるといわれています。
NIPTは妊婦の血液に胎児のDNAが混ざっていて、そのDNAを解析することによって行われる検査です。10週よりも早い段階だと母親の血液中に検査に必要なDNAが足りていない状態であるため検査は10週以降とされています。
検査は受ける週数はいつまでといった制限はとくにありませんが、検査が遅すぎると検査結果が出る前に出産してしまうこともあるので注意が必要です。
陽性となった場合の羊水検査
NIPTは疾患である可能性が高い(陽性)か可能性が低い(陰性)かを調べることができる検査で精度が高い出生前検査として知られていますが、確定診断をおこなうためにはNIPTを行ったあと追加で羊水検査を受ける必要があります。
結果が確定でないのであれば、NIPTではなく確定診断である羊水検査を受ければいいと思う人もいるかもしれませんが、羊水検査には流産・早産・死産のリスクが伴い出血する可能性もあります。そのためまずは非侵襲的な検査を行うのが一般的です。
確定診断である羊水検査を受けることができるのは妊娠15週以降であるため、妊娠15週までにNIPTを受けることを勧めている施設が多いようです。
また、NIPTや羊水検査の結果によって妊娠の継続を希望しない妊婦や家族もいます。人工妊娠中絶の手術ができるのは母体保護法によって妊娠22週未満と決められており、週数が進むにつれて手術を行ったときの母体への負担も大きくなります。そのようなことも踏まえてNIPT検査を受けるのはあまり遅くならない方がよいとされています。
早くから受けることができるNIPT
出生前診断にはいくつかの種類がありますが、その中でもNIPTは妊娠週数が早い段階で受けることができます。
出生前診断にはNIPT以外にも母体血清マーカー検査やコンバインド検査という検査がありますが母体血清マーカー検査は15~18週で受けることができ、コンバインド検査は11~13週で受けることができます。
NIPTの感度(疾患がある場合に陽性となる確率)が99%とほかの検査よりも早く受けることができるだけではなく精度が高いことでも知られています。